第1章『企画』
2022年11月、5カ月後に控えた販促EXPOの初回打ち合わせが行われました。まずは展示ブースのコンセプトを定め、テーマを決めていきます。誰に何をアピールしたいのか、プロジェクトチーム内の共通認識を持つために、全員がしっかり理解することが重要です。
営業 O
東京リスマチックとしてアピールしたいのは、印刷物の生産以外に、VMDやノベルティも得意ということですね。
デザイナー Y
ターゲットはどうします?
営業 O
一番見てほしいのは、メーカーやイベント関連会社の販促担当の方ですね。ただ、その先のエンドユーザーは若い世代になるのかな。
生産 A
どの企業も流行に敏感なZ世代に向けたものは意識していると思います。ライブグッズなんかを調べると流行の傾向も見えてきますよ。
デザイナー Y
(イメージ画像をいくつか見せ)デザインの方向性はこんな感じだと、どうでしょうか。
営業 O
いいですね!では、テーマは『Z世代×販促』にしましょう!
無事にテーマが決まり、展示ブースの構成の話に移ります。みんなの思い描くイメージをカタチにするのは簡単ではありません。
営業 O
売り場をイメージできるようなカウンターを作りたいですね。ウィンドウディスプレイ装飾のスペースも欲しいなあ。
デザイナー Y
目立つモチーフがあるといいと思うんです。渋谷◯◯◯のビルとか。
営業 O
壁際のスペースに壁面バナーを飾るのはどうでしょう。
みんなの意見を元に、YがラフのCG画像を作成し再度打ち合わせ。
デザイナー Y
大きい三角の台を二つ置いてお客さまの導線を分散させるようにし、後方部に売り場のコーナーを作ります。
逆サイドにはアクリルの板を吊るしてウィンドウサインを貼り、スクランブル交差点をイメージして床には塩ビシートを貼ります。
生産 A
うーん、このサイズのアクリルを吊るすのは危ないかも・・・。
営業 O
アクリル部分は要検討だね。素案としてはいいと思います。
何度か修正を繰り返し、展示ブースの構成・デザインを固めていきます。テーマが分かるデザインか?コンセプトから外れてないか?当日の動線はスムーズか?また予算と技術の両面から作製が可能かどうか関係各所に確認を取りながら進めていきます。
打ち合わせを重ね、採用したブースデザインはこちらです!
デザイナー Y
白色ベースに全体的に淡い色味で統一しました。中央にコスメ売り場カウンターを設置します。
生産 A
後方には木工でコーナーを作り、ウィンドウディスプレイを展示しましょう。渋谷◯◯◯ビルモチーフを挟んで逆側に壁面サインを掲示します。
営業 O
全体的にまとまっていてとてもいいと思います!